2008-07-01から1ヶ月間の記事一覧

人間の印象とは

自分の印象については、より良いものであってほしい。様々な魅力的な一面達を、場や相手に合わせて選び、開放的で豊かな人間でありたい。ヴァリエーション。 相手の印象については、自分の想定の中にあってほしい。可愛らしかったり、懐かしかったり、純粋で…

テレビ朝日21世紀新人シナリオ大賞も、そして今年の大賞受賞作も、何かおかしくないか。

月刊「ドラマ」を読んでいて、今年はどんなのが受賞したのかと読んでみたが、あれはどうなんだ。 作家性だとか作者の視点だとか、「そういうものに期待します」とかいうコメントで作品が評価されているようだが、どうなんだ。あんなんが大賞でいいのか。何処…

失敗の瞬間

失敗の瞬間というのは、実は、気付かないまま過ぎていくはずだった成功の瞬間なのではないだろうか。 失敗は「起こる」のでは無くて、「裏返された」成功のことなのではないだろうか。小さな眼に見えない成功を、日々積み重ねていることが、失敗の瞬間に分か…

弟はどこへいった。

しんしん小雪の降る夜に、弟、何処へ行ったのか。 三度月が巡ったように、長い長い冬の夜。弟はその足、深雪埋めて、きつねに会いにいきました。 きつねは弟出迎えて、干した魚と大根と、味噌を煮込んで鍋にした。 そしたらたぬきもやってきて、一緒に食べよ…

「神童」シナリオ版

「大丈夫だよ、あたしは音楽だから」随分前の月刊シナリオを引っ張りだして、「神童」(脚本:向井康介)を読んだ。 理由は特に無いんだけど、予告をたまたまネットで見て、振り返った本棚に並べてあったので。シナリオ誌が出た当時、そして公開された当時、こ…

ネットが止まり、焦る。

急に接続不可になった。 直ったんだけど、なんか焦る。接続しないことへの焦りに、もうかれこれ何度出会ってきたことだろう。 山の中、引っ越し直後、通信工事と、その度にこの焦りと出会う。 接続できないことで仕事が進められず困るとか、具体的な害はまだ…

きっかけは白いひらひらと

高いビルの一番上からハンカチを落とす。 それを街の様々な場所の様々な事情の人々が見る。 それぞれにとって、ひらひらと舞う布はどんなものに例えられるのだろうか。落とした本人は嫌なことがあって、その気持ちが表に出ただけなのに、何も知らない人々は…

生態系

生態系という言葉を使えば、生きものと環境の関係を言い表わせた気分になる。 それはいかがなものか。そこにあるように思う、全体像。それってでも、本当にカタチがあるものなのか?生態系の限界なんてあるのかと聞かれると、確かめようが無いし、そういう理…

最善を選ぶ必要性。

僕らは最善を選ぶべきだ。 ベターな選択肢というのは常にある。いわゆる、折り合いをつける、という奴だ。 しかしそのベターな選択肢には罠があって、それは、決して僕らを最善へは導かない。 できたかもしれない、もっとも素晴らしい世界。もっとも素晴らし…

幸福に至る物語、その物語る手段

物語が幸福な道筋へ向かうかどうかは、何処で決まるか。書いていて、この世界のこの人たちを幸せにしてやりたいと思う時、物語る手段が報われるものに変化する。そうでは無く、本人達に幸せかどうかを決めさせたい時は、物語る手段は乗り越えさせるものに変…

ジャイアニズムとは、おそらく、

ジャイアニズムとは、おそらく、「お前の不幸も幸福も、全部ひっくるめて俺が背負ってやる」という、男らしさの新しい表現方法なのでは無いかと、そして「だから安心しろ」という現代に不足しているらしい厳しくも優しい父親像なのでは無いかと、 勝手に妄想…

怒りの湧き出る場所

怒りとは、無意味だと思っていた。発散する怒りに意味は無い。それは自分の心のバランスを保つ為の感情表現だから、怒りとして発散しなくても、他人を恐れや不安に巻き込まなくても、解消できるはずだ。たとえば、書くことで。でも、好きと嫌いが近いように…

異なる土地の二人。

以前、写真で私自身を表現したいと、旅行に出たことがあった。 季節は八月のむし暑い日。大きな飾りの吊るさされた街を歩きながら、浴衣の子どもや男女を写真へとおさめていく。りんご飴、水風船、ちらかる紙コップに、色とりどりの氷と濡れた地面。暑い太陽…

こういうの好きだー。

http://www.1101.com/a/index.html なぜか分からないけど、たまらなく好きだ。分からないから好きなのかもしれないけど。 音符を眼で追いながら、単語が歌われていくのがなんか好きだ。なぜだろう。なぜだろう?

ドラマの隠れた果実。

短い物語は別として、一時間、二時間、連続ものと呼ばれるドラマ達。 それらのどこを楽しんでいるかと言えば、それは間の部分、つまり導入部と結論の間だ。どんな人達が舞台の主役になって、どんな答えを導き出すのか。それが物語の全てだけど、そこには説明…

未来観測

マンションの屋上くらい高ければ、星空の観測は難しくなかった。 眼下に胡麻ほどの小さい人々と、赤と白のライトが連なって光る産業道路が見える。私と教授は天体望遠鏡を夜空に向けながらあれやこれやと話し、最後に訪れるその時を待っていた。 「星の光が…

最近の夢。

電車と競争する蝶。猫に殺人(殺猫)をそそのかされる薬局店員。夜逃げした家族の子供部屋がそのまま賃貸物件になっている。皿を借りていく子供たちがいる。NO.17の皿を畑に投げ捨てられてしまう。 大丈夫か、自分。

ナカオミ・アームチェア

深夜、道を歩いていると、灯りのついた店を見つけた。 道路沿いからガラス越しに店内を覗くと、様々な種類の椅子が並んでいた。背もたれの長くゆったりした椅子、二人掛けの赤いソファー、子ども用の装飾の可愛らしい椅子。私はもう少しだけ中を覗きたいと思…

ガープの世界をやっと読み終えた。

作家が描く、作家の人生。 男と女と性と暴力、ユーモアと悲劇と喜劇。キャプテン・エネルギー。同じく物を書く人間として共感できる所が本文中に幾つもあり、読みながら何度も感心してしまった。 作家が扱うテーマに違いは無い。あるとすれば、それを扱う知…

ポルさんのこと

ポルさんが死んだ。 それは丁度、夏と秋が交代した日のことだった。僕は港まで父さんの漁船を迎えにいく途中で、自転車で海まで続く山道を下っていた。その日は太陽から届く光が少し弱くて、その代わりに風が少し強くて、下るスピードが速くなるにつれて、両…

創造の源泉

あたたかい水の中。外のあなたに語りかける、最初のお話。 息を吸うこと、息をはくこと、これから始まる全てのことに、私は期待しています。 あなたと生きていくこと、あなたの死を看取ること、そしてあなたに数えきれないくらいの幸福をあげること。 私にで…

お誕生日おめでとう。

上手く歳をとるには、どうしたらいいのだろう。 目の前にあるケーキには、私の名前とたくさんの生クリーム。甘いケーキが私にはお似合いだと言わんばかりの生クリーム。別に甘くないケーキなんて嬉しくもないんだけど。たまたま遊びにきた従姉のあきさんには…