私なりに、映画の感想をちゃんと言おうと思う。

 今日は池袋で、知り合いの出ている映画を観る。

*個人的な感想なので隠します。

 結論から言うと、面白くなかった。もちろん様々な事情や個人では解決できない力関係、やりたかったけど盛り込めなかった事見送った事などあるだろう。いわゆる裏方の事情は金を払う側の観客には関係ないなどと、情も愛も無い冷たいことを言うつもりもない。けれど、やっぱり面白くなかった。
 それはやはり脚本なのだと思う。脚本作りの段階、つまり打ち合わせや「準備の為の準備」が、上手くいっていないんだと思う。
 コンテもキャストも小道具も天候も、一度撮影が始まれば、本当の所はどうなるか分からない。実際できたものと、作りたかったものは違って当たり前だ。人間が演じて言葉を言う姿を、人間が操作して撮影する映像を、人間が編集して、人間が演奏した音楽を載せて……そりゃ当たり前に難しいよ。経験積まなきゃ、できないよ。そりゃもう巡り合わせだよ。そして謙虚に精進するしかないよ。そういう意味ではがんばったよ。ちゃんと戦ってたと思う。私も自分で撮ったことあるけど凄い難しいよ。自主制作レベルでいっぱいいっぱいだよ。
 でもやっぱり、脚本はつめるべきだよ。テーマとか葛藤とか構成とか箱とか大雑把な捉え方だけじゃなくて、どのシーンのどのセリフを除いたらその後の会話のテンポとテンションとシーン全体に対する観客の時間感覚が延びるのか縮むのか、伏線なのか違うのか言い換えた場合やそもそもセリフじゃないとダメなのか代用の道具は無いのか、それくらいノートにでもなんでも良いから、たっ……………くさん!書こうよ。気になることは全部書こうよ。覚えなくて良いから。アクシデントがあったら見返すくらい、確認するくらい、誰も悪く言わないよ。そのノートには、スタッフ皆、情熱を感じるはずだよ。私も書いたよ。もの凄い量になって、リライトが続いて、それでも不安で不安で、でもお蔵入りとか嫌だし理解されないのも嫌だし、面白く創るにはどうしたら良いか考えて、書きまくったよ。

 物語の展開から「逃げ」のシーンやセリフがいっぱいあると、悲しくなるよ。シリアスなシーンをコメディで誤摩化さないでよ。茶化さないでよ。ちゃんと映画を観ている私たちを、みつめてよ。

 なんかもう、暑苦しい上に偉そうな自分が嫌がられるのは知ってる。そしてそれを監督や作品への愛情の裏返しだとかって美化したくもない。けど、私はちゃんと感想を言うよ。つまらないよ。こういう性格な癖して嫌われるのが怖くて仕方ないとか、なんかもう色々矛盾しつつ勝手で最低だけど、誰かが表現したものについてはやっぱりちゃんと言うよ。人間関係は大事です。それはもう分かってます。出来てないかもしれませんね、というか多分ダメな人なんでしょう。でもお世辞や上っ面の関係なんて、表現と理解の間にはいりません。まっぴらです。真剣に作ったものなら、真剣に受け止めたいです。もう馬鹿みたいですね、私。空気なんて全く読めません。

 面白い物語は、ほんっ…………………とに面白いんだから!!!
 自分のでも誰かのでも、最高だー!!!!!って、本心から楽しみたいです。