イッツ・オンリー・トーク。

イッツ・オンリー・トーク (文春文庫)

イッツ・オンリー・トーク (文春文庫)

表題作を読み終える。
短い文章の中に、雰囲気や関係性がたっぷりしみ込んでいる。
とてもとても、美味。


私たちは触れあわずして、理解できない。
手をつないだり、指を入れたり、そういうことって、心臓の鼓動が速くなったり快感に溺れる以上に、意味のあること。
その瞬間は、やはり身体のことに気を取られて、流されがちだけれど。


次に会うことがあったら、それまでと同じではいられない。
身体が理解した分だけ、意味が付いて回る。
それは、心の領域に近づいていくことなのかもしれない。
ゆっくりと。