締め切りとどう付き合っていくか。

 締め切りと仲良くする方法。
 締め切りとは、何かを作る人間に、いつもついてまわる問題である。問題と言ってしまうと、そのままネガティブな存在になってしまうので、なんとか別の呼び名を考える。決して締め切りは問題でもネガティブな存在でも無くて、私たちに無くてはならぬものなのだ!と思うようにする。

 その1、締め切りがあると言うことは、物事が世間に出て行く仕組みやプロセスがそこにはあるということ。と同時に物事を待っている誰かがいるということ。これは希望だ。何かを作っていることが、何処かで必要とされるかもしれない、という希望。だから締め切りは必要なんだよー。

 その2、締め切りが無くては健全にやるきを出すきっかけが皆無だ。もちろん、自分の中でモチベーションを上げていくことはできる。書きたくて仕方が無くなる日もある。しかし、そういう時は筆のスピードと比例して顧客満足度が上がる訳ではないことを、肝に銘じて頂きたい。我々はいとも簡単に「理解されたい欲求」に支配される。もっと自分を分かってくれれば良いのに、なんて、他人に決してできないことを求めてはいけません。理解は歩み寄りです。
 無害かつ生産的な形でその欲求を発散しようとして、どんどん文章はできあがる。が、誰にも楽しんでもらえなさそうなものを、書いちゃったんだからと、もし仕事として顧客と取引するのなら、注意されたし。芸術は理解されないものだ、なんていう言葉に逃げないように。それはいとも簡単に認められてしまうから。自制が大切。
 そうすると消去法として、健全にモチベーションを上げられるタイミングは、締め切り、ということになる。もしくは個人的な相手や小さい集団に向けてモチベーションを上げて書く時。だから、締め切りとは仲良く。